アジサイに似た花はコレ!その名前と特徴を解説【画像付き】

様々な彩りのあるたくさんのアジサイの花

梅雨に咲くあの花にそっくり?アジサイに似た花が知りたい!

雨の季節になると、しっとりとした風景の中で鮮やかに咲くアジサイ。青や紫、ピンクなど、ころんと丸い花房がとっても印象的ですよね。

この記事では、「あれ?これアジサイ?」と見間違えそうな、アジサイにそっくりな花をご紹介します。

※ここでいう「アジサイ」は、街中や庭先などでよく見かける、手まり型の丸い花房をつける ホンアジサイ(Hydrangea macrophylla)を基準にしています。

似ているといっても、その理由は花の形だったり、色合いだったり、咲き方の雰囲気だったりとさまざま。
「この花、なんだかアジサイみたいでかわいい!」なんて思って調べてみた方の参考になればうれしいです。

それではさっそく、アジサイにそっくりな花5選を紹介していきます。

アジサイにそっくりな花5選

1. アナベル(Hydrangea arborescens ‘Annabelle’)

アナベルの花が咲いている様子
アナベルの花

ふんわりとした白い花がこんもりと球状に咲くアナベル。
実はこの花、アジサイの仲間なんです。

もともとは北アメリカ原産の「アメリカアジサイ」の品種で、日本でも人気が高まっています。
開花初期は淡いグリーンで、満開になると真っ白に。花が終わりに近づくとまた少しずつグリーンがかってくる、そんな色の移り変わりも魅力のひとつです。

アジサイとの違いは?

  • 花の大きさはアジサイよりやや大ぶり
  • 葉がやや薄くてやわらかい印象
  • 花の色はほぼ白一色(染色体の関係で青やピンクにはなりません)

アナベル 花言葉:「ひたむきな愛」「辛抱強い愛情」

▶ 見た目はかなりアジサイに似ていますが、清楚な白が特徴的。
雨の中でゆらゆらと揺れる姿は、まさに癒しそのものです。

2. カシワバアジサイ(Hydrangea quercifolia)

カシワバアジサイの花が咲いている様子
カシワバアジサイの花

こちらもアジサイの一種ですが、花の形がとてもユニーク。
花房は円すい形で、少し縦長のシルエットをしています。

「カシワバ」という名前のとおり、葉の形がカシワ(柏)の葉に似ていて、少し大きめで切れ込みが深いのが特徴。
白い花が段々に重なって咲く様子は、アジサイとはまた違った美しさがあります。

アジサイとの違いは?

  • 花の咲き方が縦に長く、ピラミッド型
  • 葉の形が独特で見分けやすい
  • 開花時期や育て方はアジサイとほぼ同じ

カシワバアジサイ 花言葉:「慈愛」「汚れなき心」「清純」「皆を引きつける魅力」「元気な女性」「優美」

▶ 一見すると「あれ、アジサイかな?」と迷うけど、花の形に注目すると違いがわかるかも。
それでもアジサイ好きにはたまらない雰囲気です。

3. オオデマリ(Viburnum plicatum var. plicatum)

オオデマリの花が咲いている様子
オオデマリの花

春の終わりから初夏にかけて、真っ白なボールのような花を咲かせるオオデマリ。
これがなかなかアジサイっぽい!という声が多い花のひとつです。

名前のとおり、まるで“手まり”のような形をしていて、枝先にふわっと咲く姿はホンアジサイにそっくり。
ただし、アジサイとはまったく別の植物で、スイカズラ科に属しています。

アジサイとの違いは?

  • アジサイより少し早い時期に咲く(5月ごろ)
  • 葉に光沢があり、ややしっかりとした質感
  • 花は真っ白で色変化はない

オオデマリ 花言葉:「天国」「品格」「華やかな恋」「私は誓います」「約束を守って」「優雅なたしなみ」

▶ よく見ると葉っぱや枝ぶりが違うのですが、花だけを見ればかなりアジサイっぽい印象。
庭木としても人気で、丈夫で育てやすいのも魅力です。

4. ビバーナム・スノーボール(Viburnum opulus ‘Roseum’)

ビバーナム・スノーボールの花が咲いている様子
ビバーナム・スノーボールの花

「スノーボール」という名前の通り、雪玉のように真っ白でふわふわとした花が特徴のビバーナム・スノーボール。
これもパッと見はアジサイのような可愛らしさがあります。

実はこの花、「オオデマリ」とよく混同されることも。というのも、どちらもビバーナム属(Viburnum)で、見た目もかなり似ているからなんですね。
スノーボールはヨーロッパ原産で、オオデマリよりもやや小ぶりで、葉が切れ込みのある形(3裂になっている)をしているのが違いのひとつ。

アジサイとの共通点と違い

  • 花房が球状で、咲き方がアジサイにそっくり
  • 色は白のみで、色変化はなし
  • 葉はややギザギザで、アジサイより細かい

ビバーナム・スノーボール 花言葉:「茶目っ気」「誓い」「年齢を感じる」

▶ 庭に植えると、春先に一気に白い花を咲かせてとても目立ちます。
アジサイよりも一足早く咲くので、季節の先取りにもぴったりですよ。

5. ノリウツギ(Hydrangea paniculata)

ノリウツギの花が咲いている様子
ノリウツギの花

名前に「ウツギ」とつきますが、実はこれもアジサイの仲間。
特に「ピラミッドアジサイ」という別名でも知られていて、アジサイとの繋がりを感じさせる花です。

花の形はアジサイのような手まり型ではなく、円すい形(円錐形)で縦長。白〜クリーム色の花がふわっと重なるように咲きます。
ガーデニングでは「ライムライト」や「グランディフローラ」などの園芸品種が人気です。

アジサイとの共通点と違い

  • アジサイと同じく梅雨〜夏に咲く
  • 花の形は縦長で、手まり型よりはスマートな印象
  • 茎がしっかりしていて倒れにくい

ノリウツギ 花言葉:「臨機応変」

▶ ノリウツギは切り花やドライフラワーにもよく使われます。
まっすぐ咲く姿が凛としていて、ナチュラル系の庭や花束にぴったりの存在です。

アジサイに似た花、見分ける楽しさもある

アジサイを観察しながら散策している人々の様子

ここまでご紹介してきた5つの花、いかがでしたか?

どの花も、「これってアジサイ?」と見間違えてしまうような共通点を持ちながら、実はしっかりと個性もあるのが面白いところ。
見た目が似ていることで気になる存在になることもあれば、違いを知ることでより花への理解が深まる、そんな楽しみ方もあるかもしれません。

また、今回ご紹介した中には実際にアジサイの品種や近縁種も含まれていますし、まったく別属の花もありました。
「似ている花」と一口にいっても、形・色・咲き方・時期など、どこを基準にするかで印象が変わるんですね。

アジサイと間違えやすい理由とは?

アジサイの花に似ているなとアナベルを眺めている

アジサイに似ている花を紹介してきましたが、そもそも「なぜアジサイと間違えやすいのか?」と考えると、そこにはいくつか共通するポイントがあります。

この記事をご覧いただいて「確かに似てる!」と思った方もいれば、「うーん、そうでもないかも…」と感じた方もいたかもしれません。それもそのはず。アジサイにはたくさんの種類があるうえに、見る人の感覚によって“似ている”の基準も少しずつ違うからです。

ここでは、アジサイに似ていると感じる主な理由を整理してみましょう。

花房(かぼう)の形が似ている

アジサイといえば、やはりあの「丸くこんもりとした花房」の印象が強いですよね。
「ビバーナム・スノーボール」や「オオデマリ」などは、この形が本当にそっくりで、パッと見では区別がつかないほど。こうした“花が集まってボール状に咲く”という特徴が、見間違いを生みやすいポイントのひとつです。

(花房の形は似ているが、葉の形状で見分けられる場合がある

葉っぱの形も似ていることがある

実は、葉っぱの形がアジサイに近い植物もいくつかあります。たとえば「ノリウツギ」などは葉の質感や大きさもアジサイに近く、全体的な雰囲気が似ています。花だけでなく葉の印象まで含めて“アジサイっぽい”と感じることがあるんです。

似た花を見つけたらどう楽しむ?ガーデニングやプレゼントにも

アナベルのガーデニングの様子&プレゼントをしている様子

アジサイにそっくりな花々は、見て楽しむだけでなく、暮らしの中に取り入れて楽しむこともできます。
ここでは、そんな「似ている花」を活かす、ちょっとしたアイデアをご紹介します。

ガーデニングに取り入れて季節感アップ!

庭やベランダで育てる花として、アジサイに似た花はとってもおすすめです。
たとえば「アナベル」や「ノリウツギ」は丈夫で育てやすく、開花期も長いため、初心者にも向いています。
花が終わったあともドライフラワーにしやすく、長く楽しめるのも魅力ですね。

また、アジサイと並べて植えることで、自然な調和が生まれます。同じような色味や咲き方の植物を並べるだけで、一気に季節感ある華やかな空間に!

プレゼントや花束にもぴったり

アジサイに似た花は、見た目にボリュームがありつつも上品で落ち着いた印象があるため、プレゼントとしても喜ばれます。
「ビバーナム・スノーボール」や「オオデマリ」は特に人気があり、洋風のアレンジメントにも和の花束にもなじみやすいです。

加えて、花言葉も調べて添えて贈ると、さらに気持ちが伝わるかもしれません。
(※この記事では、各花の花言葉も紹介しています♪)

アジサイに似た花はどこで買える?購入・入手方法ガイド

アジサイに似た花を想像している様子

アジサイにそっくりな花を実際に育ててみたい、飾ってみたいと思ったときに気になるのが、「どこで手に入るの?」という点ですよね。ここでは、今回ご紹介したようなアジサイに似た花々の入手方法をまとめてみました。

園芸店・ホームセンターで探す

一般的なアジサイやアナベル、カシワバアジサイなどは、春から初夏にかけてのシーズンになると、地域の園芸店やホームセンターで比較的よく見かけます。特にアナベルは人気が高く、鉢植えや苗で販売されていることが多いです。

また、オオデマリやビバーナム・スノーボールも、やや流通量は少なめですが、園芸コーナーをよく探すと見つかることがあります。

ネット通販もおすすめ

近くの店で見つからない場合や、珍しい品種を探している場合には、ネット通販が便利です。例えば楽天市場やYahoo!ショッピング、園芸専門のオンラインショップ(園芸ネットなど)では、品種や苗の状態を選びながら購入できます。

レビューや育て方情報が載っているサイトも多いので、初心者でも比較的安心して選べるのが魅力です。

花屋さんで切り花として扱っている場合も

切り花として楽しみたい場合は、花屋さんをのぞいてみるのも◎。特にオオデマリやスノーボールは、5月ごろになると「アジサイかな?」と思ってしまうような花が花束に入っていることも。どうしても名前がわからない場合は、店員さんに「アジサイに似たこの花はなんですか?」と聞いてみると丁寧に教えてくれることが多いです。

タイミングを見極めて

いずれの花も、購入しやすい時期はだいたい春〜初夏(4〜6月)に集中しています。園芸の旬を逃さないように、気になったら早めにチェックするのがおすすめです!

アジサイに似てるけど毒性がある花に注意!

アジサイに毒性があることを知っていて、いぶかしげに見ている様子

アジサイにそっくりな花を育てたり飾ったりするのは楽しいですが、ひとつ注意しておきたいのが「毒性のある花も存在する」という点です。特に、小さなお子さんやペットのいるご家庭では気をつけたいところです。

実はアジサイ自体にも毒がある!?

まず驚かれるかもしれませんが、アジサイ(Hydrangea)そのものにも毒性があります。
アジサイの葉や花には「青酸配糖体」という成分が含まれており、摂取すると吐き気やめまい、呼吸困難などを引き起こす可能性があります。ただし、普通に花を観賞する分には問題はなく、「食べない」「口に入れない」ことを守れば安全に楽しめます。

高等植物:アジサイ

アジサイに似た花も要注意

アジサイに似た花として紹介したものにも一部、毒性があるとされるものがあるようです。(詳しく説明された文献など探せなかったのですが…)必ずしも毒性が強いというわけでもなく、こちらも口に入れないように注意しておきましょう。

誤食に注意したい環境とは?

・小さな子どもが庭やベランダで遊ぶ機会がある
・ペット(特に犬や猫)が植物をかじる癖がある
・花をドライフラワーにする際に保管方法が雑になりやすい

こうしたケースでは、植える場所や飾る位置を工夫したり、フェンスなどで保護するのが◎。

毒性=危ないではなく、「正しく扱えば安全」

毒があると聞くと不安になるかもしれませんが、「正しく扱えば安全」というのが大切なポイントです。
私たちが普段見かける花の中には、アジサイのように観賞用として安全に楽しめる植物でも、口に入れたり過剰に触れたりするとトラブルになるものが意外と多いのです。

きちんと情報を知った上で、注意点を押さえて付き合っていけば、アジサイに似た素敵な花たちをもっと安心して楽しめると思いますよ

おわりに:花の“そっくりさん”を探す楽しさ

たくさんのアジサイや似ている花のある公園をたくさんの人が散策している様子

今回取り上げたアジサイに似た花たちは、どれも「一見してアジサイっぽい!」と感じられるものを中心に選びました。
中には「これはアジサイでは?」と見間違えるレベルのものもありますし、「ちょっと違うけど雰囲気が似てるなあ」と感じるものもあったかもしれません。

花に詳しくなくても、「あ、これ見たことある!」と感じたり、庭や公園で気になる花に出会えたりするのが、植物観察の楽しいところですよね。

ぜひ、お気に入りの“アジサイそっくりさん”を見つけて、花の名前や背景を楽しんでみてくださいね。