ピラミッドは現代技術があっても作れない理由と建造の謎【都市伝説】

ギザの大ピラミッド

世界七不思議の1つに数えられるギザの大ピラミッド。唯一、現存している建造物です。

その古代エジプトで作られた大ピラミッドは、その優れた建築技術によって未だに多くの謎を抱えています。興味深いことに、現代技術が進歩した今でもピラミッドのような巨大建造物を作り上げることは難しいとされています。

ただ現代技術で同じようなピラミッドを作ろうとするなら、それは可能だそうです。

但し、古代エジプトで作られた同じ工法を用いて再現することは困難の極みです。何せ当時の工法自体未だに詳しく解っていないのですから…

なぜピラミッドは現代では作れないのでしょうか?その理由と謎に迫ってみましょう。

石材の切り出しと運搬の難しさ?

石材の切り出し(想像図)
石材の切り出し(想像図)

まず、古代エジプト人が使用した石材は主に石灰岩でした。これは非常に硬くて割れやすい、しかも不均一な質感を持つ石であるため、精密に切り出すことが非常に難しいという特性があります。

当時で鍛造出来た金属といえば、比較的やわらかい青銅ぐらいです。
鉄の加工技術がまだなかった古代の職人たちは、青銅製のノミやくさび、ハンマーなどの道具を用いながらも石灰岩を精巧に削り取り、巨大な石ブロックに仕上げていたと考えられます。

また、これらの大きな石ブロックをピラミッド建造現場まで運搬することも一大事でした。当時の技術ではクレーンやトラクターなどの現代の建設機械は存在せず、そりやてこを用いて石材を移動させる必要がありました。

これは労力と時間を要する手間のかかる作業であり、特に巨大な石を数百メートルも運ぶという難題が立ちはだかっていました。
考えてみてください、1つの石ブロックが数トンもあり、たった1つ移動させることさえ容易ではないのに、それを約250万個も運搬していくことを考えたら、どう考えても無理じゃね?って思いますよね。

現代においては、先進的な石切り機やクレーン、運搬車などの建設機械が存在します。古代と比べて、余裕で匹敵する以上の技術であり、これらを利用すれば数トンもある石材なんかも比較的運搬は可能そうです。

建設機械がなかった古代エジプトでは、やはり多くの人力やそりやてこ等を使って、多くの時間をかけて運搬したのでしょうか。

諸説あるようですが、ナイル川の氾濫を利用して、支流を拡張して建設現場まで水路をひき、船でブロックを運搬したとか、ウォーターシャフト理論といわれる、石ブロックに浮き袋のようなものを巻き付けて、その浮力を利用して運んだのだとか…ここでは詳しく触れません。

ピラミッドの精密な積み上げ技術

石ブロックの積み上げ(想像図)
石ブロックの積み上げ(想像図)

数トンもある多くの運搬された石ブロックをどうやって積み上げていったのでしょうか?

古代エジプトのピラミッドは、その積み上げられた石ブロックがミリ単位で精密に調整され、安定性を保ちながら築かれていました。通常の建築作業では考えられないほどの精密さと安定性が求められ、部分によっては、石と石の間にカミソリの刃も入らないくらいピッタリと組み合わさっている部分もあるとか。

これは単なる積み木のような単純なものではなく、高度な知識と技術が結集した結果です。

積み上げられる石ブロックは大きさも重さもバラバラであり、それを均等で整然としたピラミッドの形になるように配置するには、高度な幾何学的計算が必要でした。特に、ピラミッドの四辺がほぼ正確な直線となるようにすることは、当時の技術水準からすると非常に難しい作業でした。

現代の技術においても、これらの高度で複雑な計算や幾何学的知識を駆使してピラミッドの積み上げ技術を再現することは極めて難しい課題です。コンピュータ技術の進化や先端の建築技術があり、現場ではクレーン等の重機を用いてブロックを積み上げることは容易ではないにしても十分可能です。

一方、古代エジプト人がそれらの知識を有していたとしても、実際に数トンもある石ブロックを積み上げていくには、クレーン等の重機がないことを考えると、人力やてこを用いて、土砂などで傾斜をつくり数トンもある石ブロックを積み上げたことを考えると本当に出来るの?これは作れないって思ってしまいますよね。

しかも約250万個の石ブロックを約20年の期間で積み上げた場合での試算なら、1個あたりザッと4分で積み上げたことになる…ええーっ、そんな短時間で積み上げられるの!?

勿論、それは1カ所で1個1個積み上げた場合の話で、実際はいたる所、何十カ所?で同時並行して積み上げ作業を行われていたのかもしれませんね。

どんな人達が作ったのか?その対価は?

古代エジプトで行われたビール作りの壁画
古代エジプトで行われたビール作りの壁画

古代エジプトのピラミッド建造において、労働力は非常に大きな要因でした。初期の説では奴隷が使役されたとされていましたが、最新の研究により、洗練された職人階級が中心となり、特に熟練工や技術者が積極的に携わっていた説が有力です。これらの職人は当時最高水準の技能を持ち、ピラミッド建造に必要な高度な石切り技術や積み上げ技術を駆使していました。

長い建造期間において、労働に従事された人達にも生活があります。
そして、その対価は十分な食事やパンやビールだったとも言われています。

余談ですが、建設現場には労働者の為のビールの醸造所も作られ、大量のビールが消費されていたようです。
当時の労働者の出勤簿らしき文章が残されており、二日酔いで欠勤との理由も記されたエピソードも残っているのだとか笑

もし奴隷のような粗雑な扱いを受けていたら、現代まで残るような大ピラミッドの建造を成し遂げられなかったでしょう。

現代においてはピラミッド建設に焦点を当てれば、同様の労働力を確保せずとも、大部分は重機やクレーンを用いて行えば、設計や現場監督、機械の操作など限られた人数で建設することも可能ですね。
そしてその対価はもちろん、様々なものに交換することの出来るお金。

その時代の環境や価値観が違うのは明らかですが、やはり現代の技術や生活の利便性の恩恵は大きいですね。

現代で、もしピラミッドを作ったら、その費用は?

建設費の計算イメージ

ピラミッドは古代エジプトの優れた建築技術によって築かれましたが、その再建には巨大な費用がかかることは言うまでもありません。現代の大手建設メーカーが見積もりを出す中、ピラミッドの建造にはどれほどの費用が必要なのでしょうか。

ある大手建設メーカーでの試算では、立地は同じエジプトのギザ市で、最新技術を用いて設計・施工管理を行い、現地で施工作業スタッフを求めたとして、ピラミッド再建の総工費は1250億円にも達するともいわれていて、工期は5年になるという。


引用:クフ王型大ピラミッド建設計画

なぜ現代でピラミッドは作れないの?

砂場で作るような小さな砂のピラミッドやおもちゃのブロックで作るピラミッドなんかは一人でも容易に短時間で作れますよね笑

結局のところ、使用される莫大な材料とその規模の大きさ、そして何よりもそれを公共事業として作ろうとした理由にあります。

古代エジプトでの信仰や宗教は、現代とは異なります。ピラミッドはお墓ではなく、ピラミッドが魂を天に送る装置だとか、再生のシンボルとして作ったのだとか、理由は諸説あるようですが…信仰の対象となるものがあり、その必要性があった。

おそらくピラミッドを作った最大の理由は、その価値観が本気であったから作られたのでしょう。
現代でも同じ価値観があるなら、多くの費用と労力を掛けてでも作られているでしょう。

現代技術で作れないわけではなく、作れることが解ったとしても、ピラミッドを作る理由がなくなった。
よって、現代でピラミッドは作れない。それが答えではないかとも考えられます。

神秘的なピラミッドの建造の謎:都市伝説の真実に迫る

都市伝説でもピラミッドにまつわる神秘的なエピソードが広がっています。

機械等の道具が発達していなかった古代エジプトで、人の手で作るにはあまりにも不可能ではと思えることは、何か別の力が働いていたと考えたくもなりますよね。

異星人や未知の高度な文明の介入説、超自然的な力が介在したという説は、科学的な立証が難しいものの、現代でも計り知れないテクノロジーが関与していたとしたら、不可能に思えることも簡単に出来てしまうのではないかとの考えも浮上してきますね。

実際にタイムマシンで当時の建設中の過去にいって、その様子を見てくることが出来るのであれば、その謎も明らかになりそうです。

霊視によるピラミッド建造の秘密

タイムマシンで過去にいくことが出来なくても、霊視でピラミッド建設の当事者に直接聴くことが出来たら…

だいぶ昔に、霊能者として有名でした宜保愛子さんが、ピラミッドの謎に迫ったテレビの特番が放送されていたのを思い出しました。

20世紀初頭にドイツの探検家がピラミッド近くの墓から持ち去り、ピラミッド建設の指導者「ヘムオン」の像があるとされるドイツのペリゼウス博物館へ宜保愛子さんが訪れた時のことでした。

宜保愛子さんの霊視によると、ピラミッド建設の指導者「ヘムオン」は超能力者だった。石ブロックは全部、人の手で積み上げられていたのだけれど、石の重さは半減していた。一時的に超能力によって引力を弱めていて、上に行けば行くほどその重さが軽くなっていったと…当時は現代では考えられないけど、引力を弱める能力を持った人が多くピラミッド建設に携わっていたと仰っていました。

これはかなり興味深い話でした。

もしそうなら、物理法則を超えて何か得体の知れない力を使って石の重さを軽くして積み上げる労力を楽にしていたのだとしたら、多くの人の力があればワンチャン作れてしまうのではないかと勝手に思ってしまいました。

まとめ

ギザの大ピラミッドは世界七不思議の一つで、古代エジプトの優れた建築技術によって築かれました。
石材の切り出し、運搬の難しさ、精密な積み上げ技術、そして巨大な労働力の必要性が再建を難しくしています。

古代エジプトでは材料となる石灰岩の特性や限られた運搬手段を克服し、現代の技術でも再現が難しいとされる高度な技術が結集していました。

現代においても同じ材料での再建には膨大な費用がかかりますが、技術の進歩によりピラミッドは作れないわけではなく、現代の信仰の対象や価値観が当時と違っている故に作らないと考えられる。

ピラミッドにまつわる謎の多くは未解明で、都市伝説や神秘的な要素も存在し、現代の発掘調査や霊視等を通じてその謎に迫る試みが続いています。

ピラミッドの建設の謎への挑戦は、科学の進展と新たな発見によって日々進展しています。

そして都市伝説の観点からのアプローチも、今までの常識や科学を超えて、その建造の秘密を解き明かすきっかけを与えてくれるかもしれませんね。

これからもピラミッドは人類の歴史に残る驚異的な建築物として輝き続けるでしょう。